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トラウマ脳

某作家先生のツイートと、それに対する読者の意見ツイートをこの数日よく目にする。

詳細を知っているわけではないのだが、恐らくご自身の矜恃をいたく傷つけられる出来事がおありだったのではないかと推測する。

 

当たり前のことだがSNSなどでの発信に対しては賛同する意見もあればその逆もある。

公の場でネガティブな発言をし続けると善と悪が反転してしまうこともある。

確かに数分おきに不安定なツイートを繰り返しなさっておられるのを見ると心配になってくる。

けれどそこは豆腐メンタル代表格の私なのでその言動にいたく共鳴してしまう。

 

以前、精神科のカウンセリングに通っていたことがある。

その際に「トラウマ脳」という表現で私の症状を説明された。

検索すると「海馬のシナプスで…」などという解説が出てくるのでそこは割愛する。要は深く傷ついた記憶がずっと残りやすい脳なのではないかと解釈している。

 

どんな人でも嫌なことやネガティブな記憶に悩まされることはあるだろう。

ただ、それを過去の記憶として想起できるまでに必要な時間には個人差があるし、中には何年何十年経ってもその辛かった気持ちが1ミリも癒えることがない場合もある(私にはそういう記憶が幾つもあり、それが人生のベースになってしまっている)。

 

誰かがネガティブな感情をひとりでは抱えきれず吐露していると最初のうちは周囲も親身になり話を聞いたりするが、回を重ねるにつれ「まだ言ってるの?」といった反応が増えてくる。これは仕方ない。

けれど周囲にとっては「もう過去の話」であっても当事者にとっては「現在も続いている」話だったりもする。

「まだ」かどうかは当事者にしかわからないことだ。

 

同じ場所から動けずにいる人を見ることを不快に思う人もいるだろうし、心配することに疲れる人もいるだろう。自分までネガティブな感情に引っ張られるのは嫌だと感じたとしても決しておかしくはない。

でも、そこから動けないことを批判はしないで欲しいと思う。

できることならその負の場所から抜け出したいといちばん願っているのは間違いなく当事者なのだから。

そっと距離を置くなどしてもらえると非常にありがたい。

 

極論を言ってしまえば、気持ちの切り替えが上手な人とそうではない人との間にはなかなか越えられない壁があるように思う。

例えば恋愛などもそうで、誰かと破局してすぐに次の相手を見つけられるタイプと果てしなくダメージを引き摺るタイプとでは感覚的に相容れない。

とはいえ自分に似た気質の人ばかりと親しくなれる訳でもないので人間とは本当に難しい。